子どもの発熱、嘔吐、発疹。溶連菌性感染症が流行ってるよ!

溶連菌性感染症ってご存知ですか。最近、流行っています。

突然に子どもの発熱、嘔吐、発疹などの症状により、びっくりした経験はないですか?いま東京都内では流行っているそうです。実際に、2018年6月6日から我が家は、子ども二人が38度以上の熱を出し、妻ものどが痛いと言い始め、それから翌朝に37.5度の熱を出していました。まさに感染しました。

 

 

◆溶連菌性感染症とはどんな病気でしょうか。また感染経路、治療方法、合併症について聞いてみました。

A群β溶血性連鎖球菌という細菌がひきおこす病気の総称をいうとのことです。主な症状は、発熱、咽頭痛(のどの痛み)、イチゴ舌(舌にイチゴのようの赤くブツブツが出る)、体に赤い細かい発疹などが特徴です。うちの娘は嘔吐や咳が最初に出ました。これからの症状は全て出るわけではないようです。発熱は、抗生剤を服用してから、一日でなくなりましたが、イチゴ舌と発疹はなかなか消えませんでした。回復期には、指先の皮がむけてきて、びっくりしました。

 

◆診断と治療は?

尿や皮膚から採取したものをキットを使っての溶連菌が検出されるかどうかを調べていました。そして、治療法は、抗生剤の服用のみです。子ども達は、抗生剤を服用すると下痢症状が出てくるので、整腸剤を一緒に飲んでいます。

抗生剤を服用して一日で、熱が下がり、症状も緩和してきて、子ども達も笑顔がみえるようになり、治ったかな?と思ってしまいますが、そこで、最も注意が必要です。

溶連菌はまだ体内に残っていて、再発する可能性があります。またリウマチ熱や急性腎炎などの合併症を引き起こすこともあり、処方されたとおりの期間(我が家は14日間)は抗生剤を服用しなければなりません。

医療機関によっては、抗生剤の服用が終わってから、尿検査をして、血尿やたんぱく質が出ていないかを確認して、完治を確認するところもあります。

 

◆感染経路と感染力はどのくらい?

患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌を吸い込むことによる「飛まつ感染」、あるいは、細菌が付着した手で口や鼻に触れることによる「接触感染」が主な感染経路と言われました。

私は、子ども達や妻と一緒に生活していますが、感染は確認されていません。また、発熱時はやはり感染力が高いために、出来るだけ外出を控えるように言われましたが、24時間経過して、発熱の症状がなくなった時点で、外出してもいいと言われました。

◆予防のために

ありきたりになりますが、予防には、手洗い、うがい、咳エチケットが有効です。

 

◆実際にどれだけ流行っているのか?

凝り性の私は、実際にどれだけ流行っているのかを確かめてみました。

溶連菌性感染症は、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎に分類されるようで、この病気についても、保健所に報告されているものが東京都感染症情報センターに集約されています。この東京都感染症情報センターが週ごとに取りまとめている情報によると、この溶連菌性感染症は、図1では赤いグラフが今年の状況を示しています。このグラフから分かるように、いまの時期はピークなっているようです。秋になっていったん収束し、冬にかけてまたピークを迎えるようです。この傾向は、2014年から4年間は変わらないのですね。

 図1 

患者報告数

 

   東京都感染症情報センターより引用

 

次に、以下の図2は、東京都内ではどの地域が現在、流行しているか一目で分かります。自分の該当する地域は気を付けましょう。

 

図2 東京都内の保健所単位の流行状況

定点医療機関当たり患者報告数の分布(保健所別)

    東京都感染症情報センターより引用